オフィスにおける「改装」と「改修」の違いとは?
まずは言葉の定義を整理しましょう。似ているようで、その目的は異なります。
● 改修(Repair):老朽化した設備を修理し、元の状態に戻すこと。「マイナスをゼロに戻す」維持管理のための作業です。
● 改装(Renovation):レイアウト変更やデザイン刷新により、新たな機能や価値を付加すること。「ゼロをプラスにする」未来への投資としての作業です。
建物の安全性を保つためには「改修」も欠かせませんが、社員の働きやすさや生産性を向上させ、新たな価値を生み出すのは「改装」の役割です。
オフィス改装がもたらす5つの効果(メリット)
オフィス環境を整えることは、経営課題の解決に直結します。主なメリットは以下の5つです。
社員のモチベーションと生産性が高まる
綺麗で快適なオフィスは、社員の働く意欲を向上させます。
適切な空調、照明、座り心地の良い椅子などは、集中力を高め業務効率の改善に繋がります。
企業のブランディング・イメージアップにつながる
エントランスや会議室は、来客が最初に目にする企業の「顔」です。
企業理念を体現したデザインに改装することで、取引先やパートナー企業への信頼感を高めることができます。
社内コミュニケーションが活性化する
部署間の壁を取り払ったり、カフェスペース(リフレッシュスペース)を設けたりすることで、自然な会話が生まれます。雑談から新たなアイデアが生まれることも少なくありません。
優秀な人材を獲得(採用)できる
求職者にとって「働く環境」は重要な選定基準です。
魅力的で働きやすそうなオフィスは、採用活動における強力な武器となります。
離職防止・人材定着(リテンション)に有効
「会社が社員を大切にしている」という姿勢がオフィス環境から伝われば、従業員エンゲージメント(帰属意識)が高まり、離職率の低下に寄与します。
オフィス改装の種類と費用相場
改装の規模や工事内容によって、費用は大きく変動します。
ここでは代表的な3つのパターンと、それぞれの特徴・費用の考え方を解説します。
什器・インテリアの入替(部分改装)
大掛かりな工事を行わず、デスク、チェアなどの家具を入れ替えることでオフィスの機能を更新する方法です。
| 主な内容 | 高機能チェアへの更新、フリーアドレス用デスクの導入、集中ブースの設置、観葉植物(グリーン)の設置など。 |
| 費用の目安 | 製品代金 + 配送・組立設置費 工事費がかからない分、コストを抑えられますが、選ぶ什器のグレードによって総額は変動します。 |
| ポイント | 近年は、座席を固定しない「ABW(Activity Based Working)」に適した家具や、Web会議用の個室ブースの需要が急増しており、働き方に合わせたオフィスの見直しも業務改善のヒントになります。 (※ABWとは、仕事の内容に合わせて働く場所を自由に選ぶ働き方のことです) |
内装・レイアウト変更工事(中規模改装)
床や壁の貼り替えに加え、間仕切り(パーテーション)を用いて部屋の区画を変更する工事です。
| 主な内容 | クロス・床タイルカーペットの張替え、天井ボード張りなど。 |
| 費用の目安 | ㎡単価 5万円〜20万円程度(※一般的な市場相場) |
| ポイント | 壁を立てるだけでなく、床の素材や色を変える「ゾーニング」を行うことで、視覚的にエリアを分ける工夫も可能です。配線工事などの目に見えない部分の費用も考慮する必要があります。 |
用途変更・フルリノベーション(大規模改装)
新しい店舗への移転など、スケルトン(内装を全て取り払った状態)から、オフィスを作り直す工事です。デザイン性や機能性を根本から見直します。
| 主な内容 | 内装の一新、什器の新調、OAフロア化、パーテーション間仕切りなど。 |
| 費用の目安 | ㎡単価 20万円〜40万円以上(※一般的な市場相場) |
| ポイント | 企業のブランドイメージを刷新するのに最適です。ただし、電気・空調・防災設備などの工事も伴う場合があるため、建築法規や設備インフラに関する専門的な知識が必要となります。 |
参考文献:オフィス改革ガイドブック 令和7年(2025年)3月内閣官房内閣人事
02_250331.pdf ,P.12
失敗しないオフィス改装の進め方
オフィス改装で最も重要なのは「段取り」です。いきなりカタログを見るのではなく、以下の手順で進めましょう。
1.目的の明確化(現状課題の抽出)
「なぜ改装するのか」「改装してどのような働き方をしたいのか」を言語化します。
「コミュニケーションを増やしたい」「Web会議用の場所が足りない」など、解決したい課題を洗い出しましょう。
2.デザイン・レイアウト検討とワークショップ
一方的に会社が決めるのではなく、現場の社員の声を取り入れることが成功の鍵です。
リビングサーラでは、社員参加型の「オフィスづくりワークショップ」を推奨しています。自分たちでアイデアを出すことで、改装後のオフィスへの愛着が深まります。
3.予算・スケジュールの策定
オフィス改装の予算計画では、工事費だけでなく、廃棄処分費やIT設定費、仮オフィス費用など「隠れたコスト」を含めた総額把握が不可欠です。また、工事中も業務を止めないためのBCP(事業継続計画)策定や、電源・LAN等のインフラ整備も初期段階で検討が必要となります。国や自治体の補助金が活用できる場合もありますが、原則「着工前」の申請が必須となります。スケジュールに関しては、完了希望日から逆算し、約6ヶ月前には始動するのが一般的です。特に繁忙期は業者の手配等が難航するため、不測の事態に備えて十分な予備期間を設けることが成功の鍵となります。具体的な工程やタスクの流れは、下表を参考に策定してください。
参考文献:オフィス改革ガイドブック 令和7年(2025年)3月内閣官房内閣人事
02_250331.pdf ,P.10,11
4.施工・納品
プロの徹底した施工品質と安全管理のもと、工事を進めます。
特に稼働中のオフィス改修では、騒音や臭気が発生する作業の日程を事前に周知し、業務への影響を最小限に抑えます。作業エリアの厳格な区画や動線の確保、丁寧な養生を行い、社員様の安全確保を徹底します。
また、施工中は進捗状況を密にご報告し、お客様が不安を感じない確実な施工を進めます。法改正に対応したアスベスト対策や近隣テナントへの配慮も含め、トラブルのないスムーズな完工をお約束します。
5.アフターケア
通常、オフィスなどの不具合が発生した場合、家具は家具メーカー、電気は電気工事店、内装は工務店…と連絡先がバラバラになりがちです。
リビングサーラなら、家具の不具合からドアの建付調整、配線の増設まで、窓口ひとつでワンストップ対応が可能。お客様の手間を大幅に削減します。実際に使い始めてから気づくこうした課題に対して解決策を提示します。
運用後の「もっとこうしたい」も大歓迎です。小さな不便もそのままにせず、ぜひお気軽にご連絡ください。
信頼できる業者選びのポイント
オフィスづくりを成功させるためには、貴社の課題に真摯に向き合う会社を見極めることが重要です。 単なる工事の委託ではなく、経営課題を解決するためのプロを選ぶ視点で、以下の点を確認しましょう。
法律・法令(建築基準法・消防法)を熟知しているか
オフィス改装には、厳しい法的制約が伴います。例えば、会議室用に「壁を1枚増やす」だけでも、消防法によりスプリンクラー増設や感知器の移動が必要になるケースが多々あります。 デザインだけで業者を選ぶと、後から「消防検査に通らない」「違法建築」といった重大トラブルになりかねません。希望のデザインとコンプライアンス(法令遵守)を確実に両立させるために、建築基準法・消防法に精通した専門家のいる会社を選びましょう。
オフィス施工の経験・実績が豊富か
住宅リフォームとは異なり、オフィスは「不特定多数」が効率的に働く場所です。そのため、PCやサーバーの大量の配線を床下に美しく収めるインフラ計画や、フロア全体の温度ムラをなくす空調・照明設計など、独自の専門ノウハウが求められます。 また、頻繁な使用に耐えうる什器選定や、すれ違いやすい動線確保も不可欠です。「見た目は良いが使いにくい」失敗を防ぐため、オフィス施工の実績が豊富なプロに依頼することが重要です。
コンサルティングから施工までトータルで提案できるか
発注先が分かれると管理が煩雑になり、コンセプトもブレがちです。 リビングサーラの法人ソリューション部には、オフィス改装に特化した専任のコンサルティングチームが在籍しています。単なる工事の調整役ではなく、働き方の課題解決を知り尽くした「オフィスの専門家」が貴社の課題を深く理解し、窓口となって最後まで伴走するため、戦略にズレが生じません。 窓口を一本化することで、最初の戦略策定から空間構築まで、ブレのない一貫したプロジェクト進行をお約束します。
リビングサーラのオフィス改装・コンサルティング事例
リビングサーラが手がけた、働き方を変えるオフィス改装の事例をご紹介します。
事例①:会社に来たくなるオフィス 社員の声でつくるフリーアドレス事例
株式会社中部技術サービスさま
「部署間の壁があり、コミュニケーションが少ない」という課題を抱えていた株式会社中部技術サービスさま。
リビングサーラでは、いきなりレイアウト図面を引くのではなく、まずは社員様参加型の「働き方ワークショップ」を実施しました。
事例②:コミュニケーション不足を解消したフリーアドレス導入事例
株式会社中部 浜松支店さま
受発注業務などの紙書類が減らず、ペーパーレス化に課題を抱えていた株式会社中部 浜松支店さま。
「紙を持てない環境」を強制的に作ることでペーパーレス化を完遂し、データ活用による業務効率化を実現しました。
おわりに:企業の「働きやすさ」をカタチにするご提案
リビングサーラが手がけた、働き方を変えるオフィス改装の事例をご紹介します。
リビングサーラ 法人ソリューション部は、単なる内装工事にとどまらず、オフィスコンサルティングからトータルファシリティまで一貫してサポートいたします。
企業ごとの課題に寄り添い、1級建築士事務所としての専門性と、豊富なインテリア提案力を活かして、貴社だけの「働きやすさ」をカタチにします。
「今のオフィス、なんとなく使いづらい」「もっと社員同士の交流を増やしたい」そんなお悩みがあれば、ぜひ一度お声掛けください。まずは現状の課題を整理するところからお手伝いさせていただきます。